SAM D10,D11マイコンでは、PMモジュールのEXTCTRLレジスタのSETDISビットに1を書き込むと外部リセットが無効になります。
外部リセットはSWDの書き込みやデバッグに必須なので、うっかりSETDIS=1とするコードを書いてしまうと、外部からのリセットを受け付けず、SWDが使えなくなる場合があります。(ちょうどAVRマイコンでリセットピン無効のフューズビットを書き込んでしまったような状態です)
このとき、次の手順でSAMマイコンを復活させる可能性があります:
1. RSTピンとSWDCLKピンを何らかの方法でGNDに落とした状態で電源を投入します。
2. RSTピンをGNDから離します。RSTピンの内部プルアップにより、RSTがHighになり、リセットがかかります。この時、SWDCLKがGNDに落ちていると、拡張リセットモードになってMCUが起動します。
3. SWDCLKをGNDから離します。
4. この状態でAtmel ICEを接続し、Erase Chipコマンドによりプログラムを消去します。うまく消去できれば、SETDIS=1の状態になることはありません。