MindWave Mobile 2(マインドウェーブ・モバイル2)は脳波を計測できる小型の無線ヘッドギアです。独自の脳波アプリ・脳波デバイスを開発できます。米NeuroSky製の専用IC使用。無償の開発SDKが利用できます。

一般の研究開発でも脳波を利用できるようになりました

生体信号の中でも脳波は極めて微弱(数μV)であるため、その計測には高度な技術が必要です。理化学・医療機器としての脳波測定装置は非常に大規模かつ高価で、被験者に対しても大がかりな装備が必要であることから、一般の研究開発に利用することは困難でした。

しかし、米NeuroSky社が脳波測定専用ICを発売したことで、その用途が一般の研究開発やコンシューマ製品に急速に広がりました。NeuroSky社は、取得対象の脳波を1チャンネルに限定することで小型軽量化に加えて大幅にコストダウンを実現しました。

MindWave Mobile2(マインドウェーブ・モバイル2)は、NeuroSky社のICをベースに、Bluetoothによる無線通信機能、電池、ヘッドギア状の電極をセットにして開発された、画期的な小型無線脳波測定装置です。一般のソフトウェアエンジニアであれば、簡単に脳波の情報を取得して、ソフトウェアやプロダクトに組み込むことができます。

Bluetooth搭載で装着しやすい

Bluetoothにより無線で脳波を取得できます。ヘッドギア形状のため簡単かつ迅速に被験者に装着できます。
電池は単4電池1本で最大8時間動作します。

シリアル通信でデータを簡単に取得

ヘッドギアとコンピュータ間はBluetoothを経由したシリアル通信によって接続されます。コンピュータ側からは単純なシリアル通信ポート(COMポート)として見えるため、簡単なプログラムを書ける方であれば誰でも開発できます。

WindowsやLinuxはもちろん、iOS, Andoridにも対応しますので、スマートフォンと脳波を連携したアプリの開発も可能です。

開発SDKが無料で入手可能

開発資料やツールが無償で入手できます。NeruoSkyのアプリストアから"Developer Tool"を取得してください。Windows, Mac, iOS, Androidの各プラットフォームが利用可能です。サンプルコードや、通信プロトコルは、Developer Toolの中のマニュアルに記載されています。

Developer Tool一覧はこちら※ダウンロードにはNeuro Sky Storeへの登録が必要です(英語)。

デモアプリケーション

NeuroSky Storeからダウンロードできる無償の脳波閲覧アプリケーションVisualizer 2.0を動作させたデモ画面です。

画面左側にはδ波～γ波までの相対強度、右側上部には生波形と50Hzまでの周波数スペクトラム、右下には、NeuroSkyの独自アルゴリズムより算出された「集中度合(Attention)」と「安静度合(Meditation)」の値が0～100で表示されています。これらの情報がすべて独自アプリケーションから利用可能です。

測定可能データ

・生波形(12bit)
・信号品質(0-200)
・デルタ波(0.5-2.75Hz)
・シータ波(3.5-6.75Hz)
・低アルファ波(7.5-9.25Hz)・高アルファ波(10-11.75Hz)
・低ベータ波(13-16.75Hz)・高ベータ波(18-29.75Hz)
・低ガンマ波(31-39.75Hz)・中ガンマ波(41-49.75Hz)
・集中度合(1-100)
・安静度合(1-100)

製品仕様

・本体重量: 約90g
・外形寸法: 225mm x 155mm x 92mm (アーム格納時)
・Bluetooth バージョン 2.1
・到達範囲: 10m
・消費電流: 80mA
・電池: AAA(単4) x1
・サンプリングレート: 512Hz
・ADC: 12bit
・UART Baudレート: 57,600 Baud
・SPPスループット: 9,600 Baud
・S/N比: 70dB以上

注意事項

・電池は付属しません。単4アルカリ電池をご使用ください。
・本製品を使用して独自のアプリを開発するには、プログラミングの知識が必要です。(C, PHP, Perl, Ruby, Pythonなど、シリアルポートからのデータを処理できるプログラムが必要です)

ソフトウェア・ドキュメント・その他資料

• Mind Wave Mobile 日本語FAQ (参考) 241 KB
• クイックスタートガイド (参考) 796 KB